loseの本当の意味とは? 「失う」だけじゃない活用法
動詞 lose は「失う」「負ける」といった意味で知られていますが、実際の英語ではそれ以上に幅広い使われ方をします。
物理的な喪失だけでなく、抽象的な概念、人間関係、ビジネス上の損失、感情のコントロールまで表せるのが特徴です。
本記事では、lose の基本的な意味から実践的な使い方までを体系的に整理します。
目次
loseの基本解説
loseの動詞の意味
「lose」は日本語では「失う」と一語で訳されがちですが、英語では意味の守備範囲が非常に広い動詞です。
基本的なコアイメージは「本来持っていたもの・有利な状態・支配やコントロールを手放すこと」。
そこから派生して、物理的な紛失、試合での敗北、抽象的な概念の喪失、感情や理性を失う状態までカバーします。
重要なのは、「lose=意図的ではない」という点です。
自分から捨てるのではなく、気づいたら手元にない、結果的に失っている、というニュアンスを含みます。
そのため、ビジネス・スポーツ・日常会話すべてで頻出します。


実は「失う」というより「コントロールできなくなる」って考えると整理しやすいよ。

あ、試合で負けるのもその一種なんですね。

勝てる立場を失う、って感覚だよ。
loseの名詞形は?
「lose」は動詞専用で、名詞としては使えません。
名詞形は loss で、「損失」「喪失」「被害」といった意味になります。
特にビジネス・経済・ニュース英語では非常に頻出です。
また、loss は数えられる場合と数えられない場合の両方があります。
具体的な損失なら可算、概念的・総量的な損失なら不可算になることが多いです。
例文:
- This is a big loss for the company.(これは会社にとって大きな損失だ)
- We suffered heavy losses.(私たちは大きな損失を被った)

loseをそのまま名詞で使っちゃダメなんですね。

うん、ここは完全に別物。
lose → loss はセットで覚えよう。
loseの過去形・過去分詞形
「lose」は不規則動詞で、過去形・過去分詞はいずれも lost になります。
形自体はシンプルですが、完了形で使われることが非常に多い点が特徴です。
特に have lost は「すでに失ってしまった状態が今も続いている」ことを表すため、ニュースやビジネス英語で頻出します。
- 現在形:lose
- 過去形:lost
- 過去分詞:lost
例文:
- I lost my wallet yesterday.(昨日財布をなくした)
- We have lost a lot of time.(私たちは多くの時間を失ってしまった)

have lost って、よく見る気がする。

「もう取り戻せない感」を出すのに便利なんだ。
loseの発音と読み方
発音は /luːz/(ルーズ)で、母音が長く伸びます。
日本人学習者が特に混同しやすいのが、形容詞の loose(ゆるい) です。スペルは似ていますが、意味も品詞もまったく異なります。
- lose:失う、負ける
- loose:ゆるい、ほどけた
発音自体はほぼ同じなので、「意味」で区別できるようにすることが重要です。

発音が同じなら、聞き分け無理じゃない?

文脈で判断するしかないね。
だから意味をしっかり理解するのが大事だよ。
loseの使い方の実践例:他動詞としての目的語
試合で「負ける」:lose a game の使い方と自然な例文
スポーツや勝負事で「負ける」を表す最も基本的な動詞が lose です。
ポイントは、「何に負けたのか」を目的語として明確に示すこと。
game / match / fight / bet など、勝敗がはっきりする対象と一緒に使われます。
また、スコアや差を補足情報として加えることで、状況をより具体的に伝えられます。
例文:
- We lost the game 2–1.(私たちは2対1で試合に負けた)
- They lost the match in the final seconds.(彼らは最後の数秒で試合に負けた)

「負けた」だけ言いたい時でも a game って必要?

会話では省略されることもあるけど、基本は何に負けたか言う方が自然だよ。

情報量の問題なんですね。

英語は結果を具体的に出したがるからね。
人や物を失う:lose someone / something の具体例(紛失・死別など)
「lose someone / something」は最も基本的な用法ですが、文脈によって意味の重さが大きく変わります。
物の場合は単純な紛失、人の場合は多くが死別を表します。
そのため、人を目的語に取る場合は感情的に重い表現になる点に注意が必要です。
例文:
- I lost my keys again.(また鍵をなくした)
- She lost her husband in the accident.(彼女は事故で夫を亡くした)

人にloseを使うと一気に深刻になるわ。

うん。だから日常会話でも慎重に使われる表現なんだ。

単なる別れとは違うんですね。

「もう戻らない」という前提があるからね。
データや情報の損失:lose data / files のIT・ビジネス表現
ITやビジネスの分野では、「lose」はデータ・情報・記録といった無形の資産を失う場面で頻繁に使われます。
事故・ミス・システム障害など、意図しない原因で失われたニュアンスが自然に含まれます。
例文:
- We lost all our data due to a system error.(システムエラーで全データを失った)
- If you don’t save your work, you might lose the file.(保存しないとファイルを失うかもしれない)

仕事で一番聞きたくない表現かも…。

だからこそ、バックアップの話題と一緒に出てくるんだよ。

意図的じゃない感じがloseなんですね。

deleteとはそこが違うよ。
抽象的な喪失:自信(confidence)や機会(opportunity)を lose する表現
lose は抽象的な概念にも幅広く使えます。
自信・希望・信頼・チャンスなど、「形はないが本来持っていたもの」を失う場合に自然です。
心理状態や人生の局面を語る際によく使われます。
例文:
- He lost confidence after the failure.(彼は失敗後、自信を失った)
- She lost a great opportunity.(彼女は大きな機会を逃した/失った)

気持ちにもloseが使えるのが面白いわ。

英語では「持っている状態」をかなり重視するからね。

失うとloseになる、と。

うん、その感覚が分かると一気に使いやすくなるよ。
感情の爆発:lose it の意味と用例(取り乱す・キレる)
「lose it」は非常に口語的な表現で、「冷静さ・理性・自制心を失う」ことを意味します。
怒ってキレる場合だけでなく、パニックになる、感情的に崩れるといった場面でも使われます。
例文:
- He lost it during the meeting.(彼は会議中にキレた)
- I almost lost it when I heard the news.(そのニュースを聞いて、危うく取り乱すところだった)

it ってやっぱり何か特定の物じゃないんだ。

うん、「冷静さ」とか「自制心」だと思えばOK。

かなり感情的な表現ですね。

だからフォーマルな場では注意が必要だね。
意外と知らない「自動詞」としてのlose
時計の精度を表す「My watch loses.」
この用法の「lose」は、「(時計が)時間を失う=遅れる」という意味です。
時計や計測機器が正確に動かず、実際の時間との差が生じる場合に使われます。
技術的・説明的な文脈でよく見られ、日常会話よりも説明文・レビュー文で出やすい表現です。
例文:
- My watch loses five minutes a day.(この時計は1日に5分遅れる)
- This clock loses time when it’s cold.(この時計は寒いと時間が遅れる)

時間を「失う」って考えると納得できるわ。

実際の時間についていけてない、って感覚だよ。

進みすぎる場合はどう言う?

その場合は gain を使うよ。
機能や能力が衰える時の表現
「lose」は、人や物が本来持っていた機能・能力・効率を徐々に失っていく場合にも使われます。
この用法はやや文語的で、説明文・論説文・ニュースなどで見かけることが多いです。
「一気に失う」というより「だんだん低下する」ニュアンスを含みます。
例文:
- His eyesight is losing.(彼の視力は衰えてきている)
- The engine is losing power.(エンジンが力を失ってきている)

進行形っぽい感じですね。

そう。徐々にダメになっていくイメージがあるよ。

会話ではあまり聞かない理由が分かるわ。

知識として押さえておく用法だね。
目的語がなくても通じる?特殊な文脈での lose
通常「lose」は他動詞で目的語を必要としますが、文脈が明確な場合には目的語が省略されることがあります。
特に勝負・競争・選択の場面では、「何に負けるのか」が共有されているため、省略しても自然に通じます。
例文:
- You win or you lose.(勝つか負けるかだ)
- We can’t afford to lose.(負けるわけにはいかない)

目的語がなくても意味は分かるわ。

状況が共有されているからね。

文法的に変じゃない?

省略されてるだけで、間違いではないよ。
自動詞としての「負ける」は使える?(win との違い)
文法的には「win」は自動詞として自然に使えますが、「lose」は本来他動詞です。
ただし、会話では目的語が省略され、「負けた」という結果だけを伝える形で使われることがあります。
この非対称性が学習者を混乱させやすいポイントです。
例文:
- We won.(勝った)
- We lost.(負けた)

同じように見えるのに、文法は違うんだね。

loseは「何を失ったか」が本来重要な動詞なんだ。

でも会話ではそこまで厳密じゃないと。

うん、使い分けは場面次第だね。
自動詞と他動詞、迷った時の見分け方
lose が自動詞か他動詞かで迷った場合は、「失う対象を具体的に言えるか」を基準に考えるのが安全です。
対象がはっきりしているなら目的語を置く、結果だけを伝えたいなら省略する、という判断になります。
例文:
- We lost the game.(試合に負けた)
- We lost.(負けた)

結局、意味が通じればOKなの?

会話ではOK。
でも文章では目的語を入れる方が無難だね。

使い分けの感覚が大事なんですね。

loseは文脈依存の強い動詞だからね。
loseと似た意味を持つ英単語の使い分け
「なくした」と「なくなった」の違い:lose と gone の使い分け
lose と gone はどちらも日本語では「なくした/なくなった」と訳されがちですが、英語では視点がはっきり異なります。
lose は「失った行為・原因」に焦点があり、gone は「今そこにない状態・結果」に焦点があります。
そのため、誰の責任か・どうしてそうなったかを示したい場合は lose、単に現状を述べるなら gone が自然です。
この違いを理解すると、英語らしい情報の出し方が分かるようになります。
例文:
- I lost my phone.(自分が携帯をなくした)
- My phone is gone.(携帯がなくなっている/今ここにない)
- The opportunity is gone.(その機会はもうなくなった)

日本語だと全部「なくなった」で済ませちゃいますよね。

英語は「原因を言うか」「状態を言うか」を分けたがるんだ。

責任をぼかしたい時は gone ?

そう。ニュースや説明文ではよく使われるよ。
間違いやすい表現:lose と miss(逃す)の使い分けをマスター
lose と miss はどちらも「機会を逃す」と訳されることがありますが、ニュアンスは明確に異なります。
miss は「タイミングを逃す・行動しなかった」ことに焦点があり、lose は「結果として手に入らなかった・失ってしまった」ことに焦点があります。
簡単に言えば、miss はプロセス、lose は結果を表す動詞です。
例文:
- I missed the chance to speak to her.(彼女に話しかけるタイミングを逃した)
- I lost a great opportunity.(大きな機会を失ってしまった)
- Don’t miss the train.(電車に乗り遅れるな)

日本語だと両方「逃した」ですね。

でも英語だと原因と結果を分ける。
そこが大事だよ。

行動できなかったのが miss?

そう。結果としてもう手に入らない状態が lose だね。
日常・ビジネス・スポーツ:場面別loseの活用術
日常のトラブル:「道に迷う(get lost)」や「連絡が途絶える(lose touch)」の表現
日常会話では、lose を含む定番フレーズとして get lost と lose touch が非常によく使われます。
どちらも「自分の意思とは関係なく、本来あるはずのつながり・方向性を失う」という点で lose のコアイメージと一致しています。
get lost は「道に迷う」という物理的な意味が基本ですが、比喩的に「混乱する」「話についていけなくなる」という意味でも使われます。
一方、lose touch は人間関係・連絡・情報のつながりが自然に途切れることを表します。
例文
- I got lost on the way to the station.(駅へ行く途中で道に迷った)
- We lost touch after graduation.(卒業後、連絡が途絶えた)
- I got completely lost in that neighborhood.(あの辺りで完全に道に迷った)

lose touch って、ケンカした感じじゃないんですね。

自然消滅みたいなニュアンスが強いよ。

日本語の「疎遠になる」に近いですね。
ビジネス英語:利益の損失や契約を逃した際のフレーズ
ビジネスシーンでは、lose は利益・顧客・契約・信頼など、会社にとって重要な資産を失う場面で使われます。
多くの場合、ミスや判断の遅れ、外部環境の変化など、意図しない結果としての損失を表します。
また、直接的に言うと強すぎる場合でも、lose を使うことで比較的客観的に状況を説明できます。
例文:
- We lost a major client.(大口顧客を失った)
- The company may lose money on this deal.(この取引で会社は損をするかもしれない)
- We almost lost the contract due to miscommunication.(意思疎通のミスで契約を失いかけた)

ビジネスだと重みがありますね。

うん。でも英語ではかなりストレートに使うよ。

ごまかさない感じがするわ。

事実を淡々と述べる動詞なんだよ。
スポーツの現場:win の対義語としての lose と、惜敗した時のニュアンス
スポーツでは lose は win の明確な対義語として使われます。
ただし、単に「負けた」という結果だけでなく、どのように負けたのか、どれほど接戦だったのかといったニュアンスを補足情報で表現できるのが特徴です。
by one point / narrowly / just などを組み合わせることで、「惜しくも敗れた」という感情を自然に伝えられます。
例文:
- They lost by one point.(彼らは1点差で負けた)
- We narrowly lost the final.(決勝で惜敗した)
- They lost despite playing extremely well.(とても良いプレーをしたにもかかわらず負けた)

lose だけでも情報を足せるんですね。

そう。どう負けたかが大事だからね。

日本語より説明的かも。

スポーツ英語は特にね。
まとめ
lose は単に「何かをなくす」だけの動詞ではなく、「本来あるべきものが手元から離れる」「期待していた結果に届かない」といった広い概念を表します。
日常会話では get lost や lose touch のような定番表現として、ビジネスでは利益・契約・信頼の損失として、スポーツでは win の対義語として結果やニュアンスを伝える役割を担います。

こうして見ると、lose ってかなり守備範囲が広いですね。

「失う」という一言じゃ収まらない動詞だね。

場面ごとに意味が自然に変わる感じがするわ。

それが lose の本質。
だからこそ文脈が大事なんだ。


loseって、意味が多すぎて逆に分かりにくいわ。