その「要求」は失礼かも?demandの意味と使い方、ニュアンスの強さに注意
英語で「要求する」と言いたいとき、つい request や ask と同じ感覚で demand を使ってしまう人も多いかもしれません。
しかし demand はそれらよりもはるかに強いニュアンスを持つ単語で、場面によっては「命令」に近い印象を与えてしまうことがあります。
一方で、demand には「強く要求する」だけでなく、「〜を必要とする」という意味もあり、英語らしい表現として文章や説明でよく使われます。
つまり、この単語はニュアンスと文法の両方を理解しておくことが大切な動詞です。
この記事では、demand の基本的な意味から、ask や request との強さの違い、さらに文法ルールや自然な使い方までを分かりやすく解説していきます。
強すぎて失礼になってしまうケースや、逆に自然に使える場面も紹介するので、実際の英語表現の感覚も一緒に身につけていきましょう。
目次
demandの基本情報
demandの動詞の意味
demandは「強く要求する」「当然の権利として求める」という意味を持つ動詞です。
単にお願いするというよりも、「断られる余地がないほど強く求める」というニュアンスがあります。
相手に選択の余地をあまり与えない響きがあり、状況によっては命令のように聞こえることもあります。
日常会話よりも、抗議・クレーム・政治・ニュースなど、強い主張が必要な場面で使われることが多いのも特徴です。
例えば、企業に説明を求めたり、政府に対応を求めたりする場面では、demandがよく使われます。
また、感情的な怒りだけでなく「当然の権利として要求する」というニュアンスでも使われます。
そのため、権利・責任・説明などと一緒に使われることが多い動詞です。
例文:
- He demanded an explanation. (彼は説明を要求した。)


かなり強いね。
場合によっては命令に近い印象になるよ。
demandの名詞の意味
demandは名詞としてもよく使われ、「要求」や「需要」という意味になります。
文脈によって意味が変わる単語なので、どちらの意味で使われているかを判断することが大切です。
「要求」という意味では、人や組織が何かを強く求める場面で使われます。
ニュースやビジネスの文章では、抗議や交渉の文脈で登場することが多い単語です。
一方で、経済やビジネスの分野では「需要」という意味で非常によく使われます。
商品やサービスを欲しがる人が多い状態を表すときに使われ、supply(供給)と対になる重要な言葉です。
例文:
- There is a high demand for skilled engineers. (熟練したエンジニアの需要が高い。)

動詞と名詞で意味が違うんだね。

文脈によって「要求」なのか「需要」なのか判断する必要があるよ。
demandの発音と読み方
demandの発音は「ディマンド」に近く、アクセントは後ろの"mand"に置かれます。
英語では de-MAND のように後半を強く読むのがポイントです。
日本人学習者は「デマンド」と最初を強く読んでしまうことがありますが、英語では後ろにアクセントが来るため、少しリズムを意識すると自然になります。
また、会話では /dɪˈmænd/ のような発音になり、最初の「de」はやや短く弱く聞こえることもあります。
ネイティブの発音を聞くと「ディマンド」というより「ディマァンド」に近く聞こえる場合もあります。

アクセントは後ろなんだ。

そう、de-MANDの形で覚えると発音しやすいよ。
「demand」を使いこなす主要パターン
(人に)強く要求する・詰問する:断らせないほどの強い語気
demandは、人に対して強く要求する場面で使われます。
怒りや強い不満が背景にあることも多く、普通のお願いとはかなりニュアンスが違います。
相手に「必ずそうするべきだ」という圧力をかけるような響きがあり、聞き手によっては命令のように感じられることもあります。
このため、日常のちょっとしたお願いにはあまり使われず、問題やトラブルが起きた場面で使われることが多い表現です。
例えば、説明責任を求める場面や、謝罪・補償などを強く求める場面では、demandが自然に使われます。
また、ニュースでは「市民が政府に説明を求めた」「労働者が待遇改善を要求した」といった文脈でよく登場します。
このように、単なる依頼ではなく「強い主張」や「抗議」に近い意味合いを持つのが特徴です。
例文:
- She demanded to know the truth. (彼女は真実を知るよう強く求めた。)

かなり強い言い方に聞こえるわ。

相手との関係によっては失礼になることもあるからね。
(物事が)〜を必要とする・要する:人以外が主語になる高度な使い方
demandは、人ではなく「物事」が主語になることもあります。
この場合は「〜を必要とする」「〜を要する」という意味になります。
人に対して命令するニュアンスはなく、「状況的にそれが必要だ」という意味になるのが特徴です。
この使い方では、仕事・状況・問題・タスクなどが主語になることが多く、ある能力や努力が必要であることを説明する時によく使われます。
少しフォーマルで知的な響きがあるため、文章や説明の中でもよく見かける表現です。
例えば、集中力・忍耐・努力など、ある物事を達成するために不可欠な要素を述べるときに自然に使われます。
英語らしい表現なので、慣れてくると文章の幅が広がります。
例文:
- This job demands patience. (この仕事には忍耐が必要だ。)

人じゃなくて仕事がdemandするんだね。

そう、こういう使い方は英語らしい表現だね。
その「要求」は失礼?askやrequestとの強さ比較
「命令」に近い?demandが持つ圧倒的な強制力
demandは、お願いというより「当然の権利として強く求める」という意味を持ちます。
そのため、状況によっては命令に近い響きになります。
相手に選択の余地があまりないように聞こえることもあり、使う場面によってはかなり強い表現になります。
特に、抗議・交渉・労働問題などの文脈では、demandは非常によく使われる単語です。
ニュース記事などで「市民が政府に説明を求めた」「労働者が賃上げを要求した」といった表現を見ることがありますが、こうした場面ではdemandが自然に使われます。
また、demandには「当然そうすべきだ」という強い主張が含まれることもあります。
そのため、単なるお願いではなく、権利・責任・説明などを強く求める場面で使われることが多いのが特徴です。
例文:
- The workers demanded higher wages. (労働者たちは賃上げを要求した。)

ストライキとかで使われそうな言葉だね。

そういう場面ではとても自然な表現だよ。
丁寧度のグラデーション:ask < request < demand
英語には「頼む」という意味の動詞がいくつもありますが、丁寧さや強さのレベルは大きく異なります。
同じ内容でも、どの単語を使うかによって相手に与える印象が変わります。
一般的には
ask → request → demand
の順で表現が強くなります。
ask は日常会話で最もよく使われる表現で、「ちょっとお願いする」という軽いニュアンスです。
友人や同僚など、カジュアルな場面で自然に使えます。
request はそれよりも丁寧でフォーマルな響きがあります。
ビジネスメールや公式な場面では、このrequestがよく使われます。
一方で demand は、相手に対して強く要求する表現です。
丁寧さよりも「強い主張」や「圧力」を感じさせる単語なので、日常の依頼にはあまり向いていません。
requestの使い方は、別記事で詳しく解説しています。
例文:
- She asked him for help.(彼女は彼に助けを頼んだ。)
- She requested help from him.(彼女は彼に助けを正式に依頼した。)
- She demanded help from him.(彼女は彼に助けを強く要求した。)

同じ「頼む」でもかなり差があるわ。

特にdemandはかなり強いから使う場面に注意だね。
ビジネスでdemandを使っても良いシーン、避けるべきシーン
ビジネス英語では、相手に何かをお願いする時にdemandを使うと強すぎる場合があります。
特にメールや会議などで使うと、「命令している」「怒っている」と受け取られる可能性もあるため注意が必要です。
通常は ask や request を使う方が無難です。
例えば、上司・取引先・顧客に対して何かを依頼する場合は、丁寧さが重要になります。
そのため「Could you...」「I would like to request...」のような表現の方が自然です。
一方で、demandが自然に使われる場面もあります。
顧客が企業に対して補償や返金を求める場合や、契約違反に対して正式な対応を求める場合などです。
このような場面では、強い要求を表す言葉としてdemandが使われます。
また、ニュース記事や報告書など、客観的に状況を説明する文章でもdemandはよく登場します。
その場合は「誰かが強く要求した」という事実を伝えるための表現として使われます。
例文:
- The customer demanded a refund. (その客は返金を要求した。)

ビジネスメールで使うと怖いね。

普通は丁寧な表現を選ぶからね。
「demand」を使う時の文法ルールと注意点
フォーマルな響き:demand A of B(BにAを要求する)の使い方
フォーマルな英語では、demand A of B という形が使われることがあります。
これは「BにAを要求する」という意味です。
日常会話よりも、ニュース記事や公式な文章、ビジネス文書などで見かけることが多い表現です。
この形はやや硬い響きがあり、書き言葉として使われることが多いのが特徴です。
特に、組織や団体が誰かに対して正式に要求を出す場面などで使われます。
英語のニュースでは「政府に説明を要求した」「企業に対応を求めた」といった文脈でよく登場します。
また、Aの部分には apology(謝罪)、explanation(説明)、action(対応)など、具体的に求めている内容が入ることが多いです。
こうした名詞と組み合わせることで、フォーマルで客観的な表現になります。
例文:
- They demanded an apology of the company. (彼らは会社に謝罪を要求した。)

ちょっと硬い言い方だわ。

ニュースやフォーマルな文章で見かけることが多いよ。
要注意!demand + 人 + to do はなぜ間違いとされるのか?
多くの学習者が間違えやすいのが、demand + 人 + to do という形です。
一見すると make や tell などと同じように使えそうですが、英語ではこの形は一般的に不自然とされることが多いです。
その理由は、demand が「強い要求」を表す動詞であり、文法的には that節と組み合わせて使われることが多いからです。
つまり、誰かに何かをさせる形ではなく、「〜すべきだと要求する」という構造になるのが基本です。
そのため、英語では demand that S do という形がよく使われます。
この構造では、動詞が原形になる点にも注意が必要です。
日本語の感覚で to不定詞を使ってしまうと、不自然な英文になってしまうことがあります。
例文:
- He demanded that she leave immediately. (彼は彼女がすぐ立ち去るよう要求した。)

He demanded her to leave immediately って言ってもいい?

その形はあまり自然じゃないね。
普通は He demanded that she leave immediately のように that節を使うよ。
demand that S (should) do:仮定法現在を使った形を解説
demandの後には、that節で「仮定法現在」が使われることがあります。
これは、要求・提案・命令などを表す動詞の後によく現れる文法パターンです。
この形では、that の後ろの動詞が原形になるのが特徴です。
例えば、「彼が辞任するよう要求した」という場合、resigns や resigned ではなく resign という形になります。
また、should が入る形もありますが、現代英語では should が省略されることも多く、特にアメリカ英語では省略形が一般的です。
どちらも意味は同じで、「〜するべきだと要求する」というニュアンスになります。
この構造は少し文法的に難しく感じるかもしれませんが、ニュースやフォーマルな文章では非常によく使われる表現です。
英語の文章を読むときにもよく見かけるので、形に慣れておくと理解しやすくなります。
例文:
- They demanded that he resign. (彼らは彼が辞任するよう要求した。)

動詞が原形なんだね。

そう、これは仮定法現在の形なんだ。
主語が「物」のときは失礼にならない?(例:This job demands focus.)
人ではなく物事が主語になる場合、demandは「必要とする」という意味になるため、強い命令のニュアンスはありません。
この使い方では、誰かに命令しているわけではなく、「状況的にそれが必要だ」という意味になります。
例えば、仕事・課題・状況・問題などが主語になることが多く、その物事をうまくこなすために必要な能力や努力を説明する時に使われます。
英語の文章ではよく見かける自然な表現です。
また、この使い方では focus(集中力)、patience(忍耐)、effort(努力)、skill(技術)など、能力や資質を表す名詞と一緒に使われることが多いです。
こうした表現を覚えておくと、少し知的で説明的な英文を書くときに役立ちます。
例文:
- This job demands concentration. (この仕事には集中力が必要だ。)

仕事が demand するって言い方でも失礼にならないの?

うん、この場合の demand は「必要とする」という意味だから、命令っぽいニュアンスはないんだ。
実践!「demand」を正しく使った英語例文集
日常会話でのdemand:わがままや無理難題を表現する
日常会話では、demandは「無理な要求」や「わがまま」を表す時にも使われます。
特に、相手が強い態度で何かを求めている様子を表すときに使われることが多く、やや否定的なニュアンスになる場合もあります。
例えば、子どもが親に対して強く何かをねだったり、顧客が理不尽な要求をしている場面などで使われます。
この場合のdemandは、単なる依頼ではなく「強く押し通そうとしている要求」というニュアンスを含みます。
また、会話の中では「そんなことを要求するなんて」という驚きや批判を込めて使われることもあります。
こうした文脈では、相手の要求が少し過剰であることを表す表現として自然に使われます。
例文:
- The child demanded a new toy. (その子どもは新しいおもちゃを要求した。)
- He demanded a bigger piece of cake. (彼はもっと大きいケーキの一切れを要求した。)
- She demanded that everyone wait for her. (彼女はみんなが自分を待つよう要求した。)

ちょっとわがままな感じだね。

そういうニュアンスでよく使われるよ。
権利や説明を毅然と求める時のフレーズ
自分の権利として説明や対応を求める場合にも、demandは使われます。
この場合は単なる怒りではなく、「当然受けるべき対応を求めている」というニュアンスになります。
例えば、サービスに問題があったときに説明を求めたり、不当な扱いに対して抗議したりする場面で使われます。
ニュースやビジネスの場面でも、企業や政府に対して説明責任を求めるときによく使われる表現です。
また、このような文脈では、感情的というよりも「毅然とした態度」を表す言葉として使われることがあります。
自分の権利を守るために、はっきりと要求するニュアンスです。
例文:
- I demand an explanation. (説明を求めます。)
- The citizens demanded answers from the government. (市民は政府に説明を求めた。)
- She demanded a refund from the company. (彼女は会社に返金を要求した。)

I demand an explanation ってかなり強く聞こえません?

そうだね、でも抗議やトラブルの場面では自然に使われる表現なんだ。
「〜を必要とする(要する)」というハイレベルな使い方
少し上級者向けの使い方として、demandを「必要とする」という意味で使うことがあります。
この用法では、人ではなく状況・仕事・課題などが主語になり、その物事をうまく進めるために必要な能力や努力を表します。
この使い方は、説明的な文章やビジネス文書、プレゼンテーションなどでもよく使われます。
単に need を使うよりも、少しフォーマルで知的な印象になるのが特徴です。
また、集中力・努力・忍耐・分析など、ある活動に必要な要素を述べるときによく使われます。
こうした表現を覚えておくと、英語で状況を説明する際の表現の幅が広がります。
例文:
- This situation demands careful analysis. (この状況には慎重な分析が必要だ。)
- This job demands strong communication skills. (この仕事には高いコミュニケーション能力が必要だ。)
- The task demands a lot of patience. (その作業には多くの忍耐が必要だ。)

ここでの demand は「要求する」じゃないんだね。

そう、この場合は「必要とする」という意味になるんだ。
まとめ
ここまで見てきたように、demand は単なる「お願い」ではなく、かなり強いニュアンスを持つ動詞です。
相手に対して強く要求する場面で使われることが多く、場合によっては命令のように聞こえることもあります。
そのため、日常の依頼では ask や request の方が自然なケースが多いです。
一方で、ニュースや抗議、権利を主張する場面では demand は非常に自然な表現です。
また、人ではなく状況や仕事が主語になる場合は「〜を必要とする」という意味になり、少しフォーマルで知的な表現としてよく使われます。
このように demand はニュアンスが強い分、使い方を理解しておくと表現の幅が広がる動詞でもあります。
文法では demand that S do の形や、物事が主語になる使い方もよく登場するので、セットで覚えておくと英語の理解が深まります。

demand って思っていたより強い単語なんだね。

そう、だからこそ、どんな場面で使うのが自然かを知っておくことが大事なんだ。


requestより強い感じ?