finishの意味を知れば、自信を持って英語を話せる!
英語の finish は、学習初期に出てくる基本動詞でありながら、実際の会話や文章では非常に奥が深い単語です。
「終わる」と単純に訳してしまうと、end や complete との違い、動名詞との結びつき、状態を表す finished の感覚などを見落としがちになります。
この記事では、動詞としてのfinishを中心に、文法・使い方・日常会話・ビジネス表現・文化的背景までを段階的に整理し、英語学習者が「なんとなく」ではなく「自信を持って」使えるようになることを目的としています。
目次
finishの意味とは?
動詞としてのfinishの意味
動詞 finish は、「終わる」「終える」と訳されることが多いですが、核心となる意味は 「最後までやり遂げる」「完了地点に到達する」 です。
単に作業をやめるのではなく、やるべき工程をすべて終えた状態を強く意識します。
そのため、finish は以下のような特徴を持ちます。
- 明確なゴール・完了点がある行為に使われる
- 行為の途中では使えない
- 人の意思・行動が関わるケースが多い
例文:
- I finished my homework.(宿題を最後まで終えた)
- She finished watching the movie.(映画を最後まで見終えた)
- He finished the cake.(ケーキを食べ切った)


そう。最後まで到達した感じがないと不自然になるよ。

途中でやめた場合は?

その場合は stop や quit の方が合うね。

finish は達成感がある動詞なんだ。

まさにそのイメージ。
finishの過去形・過去分詞の使い方
finish は規則動詞なので、過去形・過去分詞はどちらも finished です。
ただし、使われる文の形によって意味合いが変わります。
過去形 finished:過去のある時点で「終えた」という事実:
- I finished the report yesterday.
現在完了形 have finished:今の時点ですでに完了している状態:
- I have finished the report.
be finished:完了した状態・終了している状況:
- The meeting is finished.
特に英会話では have finished が非常によく使われ、「もう終わったよ」「完了済みです」という自然な表現になります。

I finished と I have finished はどう違うの?

finished は過去の出来事、have finished は「今もう終わってる」感じ。

じゃあ質問に答えるときは?

Have you finished?
→ Yes, I have. が定番だね。
名詞としてのfinishとその意味
名詞の finish は、動詞とは少し違い、「仕上げ」「結末」「最終段階」 を表します。
特に以下の3つの意味が重要です。
1.終点・ゴール
- the finish of the race(レースのゴール)
2.結末・ラスト
- a surprising finish(意外な結末)
3.表面の仕上がり・質感(製品・建築など)
- a matte finish / a glossy finish
名詞用法は、スポーツ・映画・デザイン・建築など、評価や完成度を語る場面でよく使われます。

finish って名詞だとちょっと難しい。

「最後の状態」って考えると分かりやすいよ。

映画のラストも finish?

うん、the finish of the movie って普通に言うよ。
finishの発音と読み方
finish の発音記号は /ˈfɪnɪʃ/ です。カタカナでは「フィニッシュ」と書かれますが、英語では短く・軽く発音されます。
発音のポイント:
- fi は「フィ」ではなく「フィッ」に近い短母音
- nish は「ニッシュ」ではなく「ニシュ」と軽く
日本語アクセントのまま強く伸ばすと不自然に聞こえるため注意が必要です。

つい「フィニーーッシュ!」って言っちゃいます。

スポーツ実況みたいになるね。

じゃあどう言えば?

「フィニシュ」って一息で言う感じ。

意識すると全然違いますね。

発音が変わると英語力も上がって聞こえるよ。
finishの具体的な使い方
他動詞としてのfinishの活用
finish は 他動詞 として使われるのが基本で、「何を終えるのか」という目的語がほぼ必ず必要になります。
これは日本語の「終わる(自動詞)」の感覚と大きく異なる点です。
基本構文は次の2パターンです。
1.finish + 名詞
- finish the work(仕事を終える)
- finish the game(試合を終える)
2.finish + 動名詞(〜ing)
- finish studying English(英語の勉強を終える)
- finish cleaning the room(部屋の掃除を終える)
このとき、finish の後ろに to + 動詞 は原則使えません。
finish は「行為そのものの完了」を表すため、動作を名詞化した -ing 形と非常に相性が良いのです。
また、口語では finish up という形もよく使われ、「残りを片付けて終える」「最終調整をする」というニュアンスが加わります。
- finish up the report
- finish up your homework

finish の後ろって、必ず何か入れないとダメ?

ほぼ必須だね。
何を終えたか言わないと不自然。

じゃあ I finished. だけだと?

会話なら通じるけど、文としては省略形だよ。

finish doing の形は覚えた方がいいですね。

うん、日本人に一番大事なポイント。
finishを使ったよくある誤用と注意点
finish は簡単そうに見えて、日本人学習者が間違えやすいポイントが集中しています。
特に「文法」「語形」「時制」の3点には注意が必要です。
1.finish + to do の誤用
- × I finished to read the book.
- ○ I finished reading the book.
2.finish と finished の混同
- × I am finish.
- ○ I am finished.(終わった状態)
- ○ I finished it.(終えた動作)
3.自動詞の感覚で使ってしまう
- × When will you finish?(目的語なしだと不自然な場面あり)
- ○ When will you finish the work?
4. end との混同
finish は「人がやり遂げる動作」、end は「出来事が終わる状態」を表します。

I am finish. って言いがち…。

日本人あるあるだね。
状態は finished を使おう。

to を付けたくなるのもダメ?

finish は -ing って体で覚えた方がいいよ。

end ともよく迷う。

人が主語なら finish、出来事なら end を基本にしよう。
finishの英語表現と例文
日常会話でのfinishの使い方
日常会話での finish は、「もう終わったか」「どれくらい進んでいるか」を自然に確認・共有するための非常に便利な動詞です。
特に 進行状況・完了直前・完了済み を表す表現とよく一緒に使われます。
よく使われる組み合わせ:
- almost finished(ほぼ終わり)
- already finished(すでに終わった)
- just finished(たった今終わった)
例文:
- I’m almost finished.(もうすぐ終わるよ)
- I already finished my homework.(もう宿題終わった)
- I just finished dinner.(たった今ご飯を食べ終えた)
また、相手の状況を気遣う質問としても頻出します。
- Have you finished eating?
- Did you finish your work?

「もう終わった?」って聞きたいときは?

Have you finished? が一番シンプルだよ。

何を終えたか言わなくてもいい?

文脈で分かれば省略OK。
日常会話ではよくあるよ。

almost とか付けると自然ですね。

うん、会話が一気に英語っぽくなるよ。
ビジネスシーンでのfinishの表現
ビジネスシーンでも finish は非常によく使われ、「期限内に完了する」「作業を仕上げる」という意味で自然かつ実用的な動詞です。
カジュアルすぎる印象はなく、メール・会議・口頭説明のいずれでも問題なく使えます。
代表的な表現:
- finish the task by Friday(金曜までに作業を完了する)
- finish preparing the documents(資料の準備を終える)
- finish up the remaining items(残りの項目を仕上げる)
特に finish up は、「最終調整をして完了させる」「残りを片付ける」というニュアンスがあり、実務で非常に頻出です。
メール例:
- We will finish the report by the end of the day.
- The task has been finished as requested.

仕事で finish って失礼じゃない?

全然問題ないよ。
むしろ自然。

complete の方がいい場面もある?

フォーマルに言いたいときは complete、普段は finish で十分。

finish up は上司にも使える?

使えるよ。
丁寧だけど堅すぎない表現だね。
仕上げ・完成にまつわる表現
仕上げ・最後に使える英語表現
「仕上げる」「最後に終える」を表す英語表現は finish 以外にも複数あり、それぞれニュアンス・使う場面・丁寧さが異なります。
状況に応じて使い分けることで、表現力が一段階上がります。
代表的な表現:
- finish:最後までやり切る/完了する(最も基本)
- complete:欠けがなく完全な状態にする(ややフォーマル)
- wrap up:残りを手早く片付けて終える(口語的)
- finalize:最終決定・最終調整を行う(ビジネス寄り)
例文:
- Let’s finish this today.(今日中に終わらせよう)
- The form is completed.(書類は完成しています)
- Let’s wrap things up.(そろそろ締めよう)

全部 finish で言ってもいい?

通じるけど、場面によっては他の表現の方が自然だよ。

wrap up はいつ使うの?

会議や作業を「そろそろ終わらせよう」って時に便利。

英語って最後の言い方も色々あるんですね。

そこを使い分けられると一気に上級者っぽくなるよ。
完成とendの違い
finish と end はどちらも「終わる」に関係しますが、意味と使い方は明確に異なります。
- finish:人が意図的に行為・作業を完了させる
- end:出来事・状態・期間が終わる
例文:
- I finished writing the report.(人が作業を終えた)
- The meeting ended at 5.(会議という出来事が終わった)
また、end は「強制的・自然的な終了」を含むことがあり、finish には達成・完遂のニュアンスがある点も重要です。

映画は finish しないの?

映画自体は end するね。

じゃあ宿題は?

人がやることだから finish。

使い分けが見えてきた。

「人がやる=finish、出来事=end」を基本に覚えよう。
フィニッシュに関連する映画や文化
英語圏では finish は単なる「終わり」ではなく、努力の結果としてのゴールや達成を象徴する言葉として使われます。
そのため、スポーツ・映画・日常表現など、前向きな文脈で登場することが多いのが特徴です。
代表的な表現・用例:
- finish line:ゴール地点
- photo finish:僅差の決着
- strong finish:印象的な締めくくり
映画やドラマでは、
- The movie has a strong finish.(ラストが印象的)
- That scene really finished the story well.(物語をうまく締めた)

finish って前向きな感じがしますね。

うん、努力の結果ってイメージが強いよ。

photo finish はスポーツ用語?

そう。僅差の勝負を表す定番表現。

英語文化が分かると単語も覚えやすいですね。

意味だけじゃなく背景を知るのが大事だよ。
まとめ
finish は「終わる」という単純な意味にとどまらず、人が意識的に最後までやり切る・完了させることを表す動詞です。
finish doing の形、finished が表す「状態」、end との役割の違いを理解することで、日常会話でもビジネスでも自然で正確な英語が使えるようになります。

まとめてみると、finish って結構ルールがありますね。

そう。特に「やり切る動作」って感覚が一番大事。

finish doing と finished の違いも重要ですね。

そこを押さえれば、誤用はほぼ防げるよ。

end との違いもスッと来ました。

うん。finish を使いこなせると英語がかなり自然になるよ。


finish って「終わる」だけじゃダメなんですね。