スポーツの「パス」と同じ?passの意味を英語の視点で見直そう
英語の pass は、日本語では「パスする」「ボールを渡す」といった意味で知られていますが、英語ではそれ以上に幅広く使われる、非常に基本的かつ重要な動詞です。
pass の本質は、「何かが基準・人・場所・チェックポイントを通過する」というシンプルなイメージにあります。
この「通過する」という感覚があるからこそ、
- 物を渡す
- 試験に合格する
- 道や場所を通り過ぎる
- 法案や提案が可決される
- 誘いや提案を見送る
といった、一見バラバラに見える意味がすべて一つにつながります。
この記事では、pass を暗記する単語ではなく、意味の核から理解できる動詞として整理し、日常会話・試験・ビジネス・スポーツまで一貫して使える形で解説します。
passの基本情報をチェック
passの動詞の意味
pass のコアイメージは、「何かが基準・人・場所を越えて移動する」です。
この「越える・通す」という感覚が非常に重要で、英語では抽象的な対象にも広く使われます。
そこから次のような意味に広がります。
- 物を人から人へ渡す(pass the ball / pass me the salt)
- 試験・基準・条件をクリアする(pass the exam / pass the test)
- 場所・時間・人を通過する(pass the station / time passed)
- 法案・提案・決議が承認される(The bill passed)
- 順番・機会・提案を見送る(I’ll pass)
重要なのは、pass は「成功」や「好結果」そのものを表す動詞ではないという点です。
あくまで「チェックポイントを通った」「基準線を越えた」という客観的な通過を表します。
そのため、感情や評価が強く入る動詞(succeed / achieve など)とは使い分けが必要です。


実は全部同じ考え方なんだよ。
「何かを通過する」ってイメージ。

試験も通過なの?

そう。合格点というラインを越えた、って考えると自然でしょ。
passの名詞の意味
pass(名詞)は、動詞の意味と強くつながっていて、「通る行為」「通るための権利・状態」を表します。
主な用法は以下のとおりです。
- スポーツにおけるパス(ボールを通す行為)
- 通行許可証・入場証(a pass / security pass)
- 山道・峠(a mountain pass)
- 試験の合格(英式英語でよく使われる)
特に「通行証・入場証」の pass は、「通ってよい」という許可そのものを指す点がポイントです。
また、a free pass(おとがめなし)などの表現では、「チェックを免れる」という比喩的な意味にも広がります。

名詞の pass って、スポーツ以外だとピンと来なかったわ。

例えば、入館証も pass だよ。
「ここを通っていい」って証明だからね。

なるほど、動詞と同じ発想なんですね。
passの発音と読み方
- 発音:/pæs/
- カタカナ表記:パス
日本語の「パス」とほぼ同じですが、英語では母音 a を短く・はっきり発音します。
注意点として、日本語では平板になりがちですが、英語では
- /æ/(エとアの中間音)
- 口を横に開いて発音
という意識を持つと、より自然になります。

発音は日本語の「パス」と同じで問題ない?

大体合ってるけど、a を短く強めに出すのがポイントだね。
passの使い分け完全ガイド
スポーツの「パス」と同じ!「渡す」を表すフレーズ例
「渡す」という意味の pass は、スポーツだけでなく日常英語でも非常によく使われます。
基本となる形は次の2パターンです。
- pass + 人 + 物
- pass + 物 + to + 人
意味は同じですが、目的語が代名詞(me / him / her など)の場合は pass + 人 + 物 が自然です。
例文:
- Pass me the salt.(塩を取ってください)
- She passed him the document.(彼女は彼に書類を渡した)
- He passed the ball to his teammate.(彼はチームメイトにボールをパスした)
この pass には「近くの相手に軽く回す」という感覚があります。
そのため、give(与える)ほどフォーマルではなく、throw(投げる)ほど動作も強くありません。
特に食卓・会議・スポーツなど、距離が近い場面で自然に使われます。

pass と give の違いがまだ曖昧だわ。

pass は「今ここで回す」感じ。
give はもっと広く使えるよ。

なるほど、だから食卓でよく出てくるんですね。
合格する・テストでpassする表現
pass + 試験/科目 で「合格する」という意味になります。
ここで重要なのは、pass が表すのは 結果の良し悪しではなく「基準を超えたかどうか」 という点です。
例文:
- I passed the exam.(私は試験に合格した)
- She passed her driving test.(彼女は運転免許試験に合格した)
この表現では、高得点かどうか、どれくらい優秀かといった評価は一切含まれません。
「合格ラインを越えた」という事実だけを伝えるのが pass です。
そのため、フォーマル・カジュアル両方で使え、会話でも公式文書でも違和感がありません。

pass って「すごく良い成績」って意味じゃないんですね。

あくまで「通ったかどうか」だけを言ってるんだ。

だから冷静な表現なんですね。
通過・通行の表現:pass through / pass by の使い分け
移動を表す pass では、前置詞の違いが意味を大きく変えます。
- pass through:中を通り抜ける
- pass by:そば・前を通り過ぎる
例文:
- We passed through the tunnel.(私たちはトンネルを通り抜けた)
- He passed by my house.(彼は私の家の前を通り過ぎた)
ポイントは、
- through → 内部を含む移動
- by → 接触せず横を通る
という空間イメージの違いです。
また、pass by は比喩的に「機会が過ぎる」という意味でも使われます。
- Opportunities passed by.(チャンスは過ぎ去った)

場所だけじゃなくて、チャンスにも使えるんですね。

「目の前を通り過ぎる」感覚が、そのまま比喩になってるんだよ。
可決・承認を表すpassの意味と使い方
会議・法律・ルールの文脈では、pass = 可決される/承認されるという意味になります。
これは、審査・投票・チェックをすべて通過したというイメージです。
例文:
- The bill passed the parliament.(その法案は議会で可決された)
- The proposal was passed unanimously.(その提案は全会一致で承認された)
この用法では、主語が人ではなく制度・法案・提案になるのが特徴です。
また、日常・ビジネスでも
- pass a rule(規則を通す)
- pass a budget(予算を承認する)
のように使われます。

法律の pass も、試験の pass と同じ考え方?

まったく同じ。
「チェックを全部通った」だけだよ。
スラング・口語表現としてのpass
「パスする」のカジュアルな言い方とネイティブ表現
pass はカジュアルな会話で「今回はやらない」「参加しない」「見送る」という意味で非常によく使われます。
日本語の「今回はパスで」と感覚がかなり近く、軽い断り・消極的な選択を表すのが特徴です。
ポイントは以下の通りです。
- 強い拒否ではない
- 理由を言わなくても自然
- 一時的な判断を表すことが多い
よく使われる形は:
- I’ll pass.
- I think I’ll pass.
I’ll pass on that.(それはやめておく)
例文:
- I’ll pass on dessert.(デザートは遠慮します)
- I’ll pass this round.(今回はこの順番をパスします)
※ pass on ~ は「〜を見送る・断る」を少し明確にした形です。

I’ll pass って、冷たい感じにならない?

むしろ「今回はやめとくね」って柔らかい印象だよ。

断る理由を言わなくていいのが楽ですね。

それが pass の強み。空気を壊さない断り方なんだ。
定番フレーズ:I’ll pass(遠慮します)のニュアンス
I’ll pass. は、英語の中でもかなり洗練された断り表現 です。
重要なのは、
- No(否定)を前面に出さない
- 相手の提案自体を否定しない
という点。
そのため、以下のような場面で自然に使えます。
- 飲み物・食べ物を勧められた時
- 誘いを受けたが気分じゃない時
- 選択肢の中から一つを辞退する時
例文:
- Want some coffee? — I’ll pass.(コーヒーいる?―今回は遠慮します)
- Do you want to join us? — I’ll pass.(一緒に来る?―今回はやめておくよ)
トーンをさらに柔らかくしたい場合:
- I’ll pass for now.(今は遠慮しておきます)
- I think I’ll pass.(今回はやめておこうかな)

I’ll pass. だけで失礼じゃないの?

全然、むしろ大人っぽい言い方だよ。

No, thank you より自然?

場面によっては、pass の方が空気が柔らかいね。
ビジネスでのpass:情報の「回覧」や「転送」で使う表現
ビジネスシーンでは pass が「情報・仕事・責任を次に回す」という意味で使われます。
ここでの pass は「自分を一度経由して、次へ渡す」というニュアンスが強いのが特徴です。
代表的な表現:
- pass the information to 〜
- pass it on
- pass the message along
例文:
- I’ll pass the information to the team.(その情報をチームに共有します)
- Could you pass this on to your manager?(これを上司に伝えてもらえますか?)
- I’ll pass it along.(伝えておきます)
※ forward が「機械的な転送」なのに対し、pass は「人を介した伝達」という印象になります。

forward とどう違うの?

forward はメール操作、pass は人の動きって感じかな。

じゃあ会話では pass の方が自然?

うん、口頭やチーム内なら pass がよく使われるよ。
例文でマスター!シチュエーション別のpass
日常会話:道案内や食卓で使えるフレーズ
【説明】
日常会話では pass は「目印を通り過ぎる」「物を手渡す」という、かなり実用度の高い動詞です。
特に道案内では、go past より少し客観的・描写的な響きになります。
よく使われるパターン:
- pass + 場所
- pass + 人 + 物
例文:
- You’ll pass a convenience store on your left.(左側にコンビニを通り過ぎます)
- When you pass the station, turn right.(駅を通り過ぎたら右に曲がってください)
- Pass me the bread, please.(パンを取ってください)
- Can you pass me the salt?(塩を取ってもらえますか?)
食卓での pass は命令形でも失礼になりにくく、please を付ければ丁寧表現になります。

道案内で pass を使うの、意外。

「そこを越える」って感覚だから、道案内と相性いいんだよ。

食卓の pass も自然ですね。

日常で一番使われる pass かもしれないね。
試験・ビジネス:合格や承認にまつわる具体例
試験やビジネスでは pass は「基準・審査・チェックを通過する」という意味で使われます。
重要なのは、努力や評価ではなく結果だけを表す点です。
試験での例:
- pass + 試験 / 科目
- pass all / every exam
例文:
- She passed the entrance exam.(彼女は入学試験に合格した)
- He passed all his exams.(彼はすべての試験に合格した)
ビジネス・組織での例:
- pass a review
- pass approval
- pass without objections
例文:
- The plan passed the review.(その計画は審査を通過した)
- The proposal passed without objections.(その提案は反対なく承認された)
※ pass は「評価が高い」ではなく、「条件を満たした」という事実を淡々と述べます。

pass って、意外とドライな言葉ですね。

感情が入らないのが pass の特徴だよ。

だからビジネスでよく使われるんですね。

客観性が必要な場面に向いてるからね。
スポーツ:単なるパス以上の表現(pass the ballなど)
【説明】
スポーツでの pass は単なる「ボールを渡す」だけでなく、判断・連携・戦術 を含む動詞です。
基本表現:
- pass the ball
- pass to a teammate
- make a pass
例文:
- Pass the ball!(ボールを回せ!)
- He passed the ball to the striker.(彼はストライカーにパスを出した)
- She made a perfect pass.(彼女は完璧なパスを出した)
また、比喩的に「役割を渡す」「責任を回す」意味にも広がります。
- pass the responsibility(責任を回す)
英語では、スポーツの pass が日常・ビジネス表現の土台になっています。

スポーツの pass って奥が深いですね。

英語だと「考えて渡す」行為なんだ。

だから比喩にも使われるんですね。

スポーツ表現が英語の基本になってる例だね。
まとめ
pass の共通イメージは「越える・通す」です。
- 物を渡す → 人から人へ通す
- 試験に合格する → 合格ラインを通過する
- 通り過ぎる → ある地点を越える
- 可決される → 審査や投票を通過する
- パスする(遠慮) → 自分の順番を通さない
この軸を理解すると、「意味が多い単語」ではなく、一つの感覚が形を変えて使われている単語だと分かります。

最初は pass って意味が多すぎて混乱してたわ。

でも全部「通過する」って考えると、意外とシンプルでしょ。

試験も、道案内も、ビジネスも全部同じ発想ですね。

そう。だから pass は英語の土台になる動詞なんだ。


pass って意味が多すぎて、別の単語みたいに感じる…。