「隠す」の英語使い分け術: hideの意味を深掘りして表現力をアップ
英語の hide は、日本語の「隠す」とほぼ同じ意味に見える基本動詞ですが、実際には「何を・どの文脈で隠すのか」によって、ニュアンスや評価が大きく変わります。
物を見えない場所に置く場合、感情を表に出さない場合、情報を伏せる場合では、hide が与える印象は同一ではありません。
特に英語では、話し手の意図や判断が強く感じられる動詞であるため、使い方を誤ると「不自然」になるだけでなく、「意図的に隠している」「誠実でない」と受け取られることもあります。
この記事では、hide の基本的な意味から、日常会話・比喩表現・実務英語・ビジネスでの注意点までを整理し、「使っていい hide」「慎重に使うべき hide」 を判断できるようになることを目指します。
hideの基本を解説
hideの動詞の意味
hide は「(意図的に)見えない状態にする」「見つからないようにする」という意味を持つ代表的な他動詞です。
重要なのは、話し手の意図や意思がはっきり存在する点で、偶然見えなくなった場合には通常使われません。
hide は主に次のような対象に使われます。
- 物・人などの物理的な対象を隠す
- 情報・事実・秘密を表に出さない
- 感情・本心・弱さを悟られないようにする
日本語の「隠す」は非常に幅広いですが、英語では「意図的にコントロールして見せない」というニュアンスが hide の中心にあります。
そのため、責任・意図・判断が伴う場面でよく使われます。
例文:
- She hid the key under the mat.(彼女は鍵をマットの下に隠した)
- He hid his mistake from his boss.(彼は自分のミスを上司から隠した)


実は「わざと隠す」という意思がかなり強い動詞なんだ。

じゃあ、自然に見えない状態には使いにくいんですね。

そう、そこが見落とされやすいポイントだよ。
hideの名詞の意味
hide は名詞として使われる場合、「動物の皮・革」を意味します。
これは衣類・バッグ・家具などの素材を指す、やや専門寄りの用法です。
この名詞用法は、動詞の hide(隠す)とは意味的につながりが弱く、別単語として覚えるほうが混乱しません。
よく見られる組み合わせ:
- animal hide(動物の皮)
- cowhide(牛革)
- leather and hide products(皮革製品)
例文:
- This bag is made of cowhide.(このバッグは牛革でできている)
- The jacket is made from natural hide.(そのジャケットは天然皮革製だ)

名詞の hide は全然意味が違うわ。

革製品の文脈だとまず名詞だと思っていいよ。

動詞と結びつけて考えなくていい?

むしろ切り離して覚えるのがおすすめだね。
hideの過去形・過去分詞形
hide は不規則動詞で、形の変化を正確に覚える必要があります。
- 原形:hide
- 過去形:hid
- 過去分詞:hidden
特に hidden は、動詞としてだけでなく形容詞的に使われることが多く、「隠された〜」「表に出ていない〜」という意味を表します。
そのため、日常英語・ニュース・ビジネス英語で非常に頻出です。
例文:
- He hid the documents in a drawer.(彼は書類を引き出しに隠した)
- The truth was hidden from the public.(真実は世間から隠されていた)
- There are hidden costs.(隠れたコストがある)

hidden って、もう形容詞みたい。

その感覚でOK。
「見えていない状態」を表すことが多いよ。

だからビジネスでもよく見るんですね。

うん、実用度はかなり高いよ。
hideの発音と読み方
hide の発音は /haɪd/。
日本語では「ハイド」と表記されることが多いです。
この単語は、high / my / try などと同じ二重母音を持ち、長くはっきり発音されます。
日本人学習者がやりがちな「ヒード」「ヘイド」といった読み方は誤りです。
また、過去形 hid は短く「ヒド」に近い音になり、発音上のコントラストも重要です。

発音、意外と大事ですね。

意味は簡単でも、音がズレると通じにくいからね。

high と同じ音だと覚えておくわ。

それが一番安全な覚え方だね。
hideの意味のバリエーション:物理的・情報的・比喩的な「隠す」
物理的に隠す:かくれんぼ(hide and seek)や物の置き場所
hide の最も基本的でイメージしやすい用法が、物理的に見えない場所へ移動させる・配置するという意味です。人・物のどちらにも使え、視覚的に「見つからない状態」を作ることが目的になります。
この用法では、
- どこに隠したか(場所)
- なぜ隠したか(見つからないように)
が文脈上はっきりしていることが多いのが特徴です。
例文:
- The children are playing hide and seek.(子どもたちはかくれんぼをしている)
- I hid my phone in my bag.(私はスマホをバッグの中に隠した)

hide の中で、一番イメージしやすい使い方だわ。

物理的に「見えない位置」に置く感覚だめ。

人にも物にも使えるのが便利。

まずこの使い方を軸に覚えると理解しやすいよ。
情報や秘密を隠す:データ非表示や隠蔽のニュアンス
hide は、物理的な対象だけでなく、情報・事実・秘密を意図的に表に出さないという意味でも使われます。
この用法では、「知られたくない」「見せたくない」という話し手の判断が強く反映されます。
特に、理由や背景が不明な場合、聞き手にネガティブな印象(隠蔽・ごまかし)を与えやすい点が重要です。
例文:
- He hid the fact that he was sick.(彼は病気だという事実を隠した)
- The app allows users to hide personal data.(そのアプリは個人データを非表示にできる)

情報に使うと、ちょっと重く感じる。

理由次第で「隠蔽」に聞こえるからね。

だからビジネス文脈では慎重なんだ。

意図を誤解されやすいから注意が必要だよ。
感情を隠す:本心を隠す・表情に出さない時の言い回し
hide は、感情・本心・弱さなどの内面的なものを表に出さないという比喩的な使い方でも非常によく使われます。
この場合、「存在しない」のではなく、「あるが見せていない」点が重要です。
日本語の「感情を押し殺す」「顔に出さない」に近い感覚で、英語では自然な表現です。
例文:
- She tried to hide her disappointment.(彼女は失望を隠そうとした)
- He hid his anger behind a smile.(彼は笑顔の裏に怒りを隠していた)

感情がある前提なんですね。

「ない」じゃなく「見せない」だからね。

behind を使う表現、分かりやすいわ。

比喩的な hide の代表例だね。
「隠す」と「隠れる」:自動詞・他動詞の使い分けをマスター
hide は基本的に他動詞ですが、日本語の「隠れる」に相当する動きも表現できます。
英語では「自分を隠す」という発想になるため、目的語の有無や文型が日本語と異なります。
- hide + 物:物を隠す
- hide + 場所:自分が隠れる
- hide oneself:より明示的に「隠れる」
例文:
- He hid the key in his pocket.(彼は鍵をポケットに隠した)
- He hid behind the door.(彼はドアの後ろに隠れた)
- The child hid himself under the table.(その子どもはテーブルの下に隠れた)

「隠れる」でも hide を使うのが不思議。

英語は「自分を隠す」という考え方なんだ。

だから hide oneself が出てくるんですね。

そこが分かると一気に楽になるよ。
hideと似た意味を持つ英単語との違い
hideとconcealの違い:日常語 vs フォーマル・法的
hide と conceal はどちらも「隠す」を意味しますが、使用される文脈と語感にははっきりした差があります。
hide は日常語で、行為そのものをシンプルに表します。
一方 conceal は、意図性・計画性・責任の重さが強調され、フォーマル・法的・公式な文脈で使われやすい語です。
- hide:日常会話/感情・物・情報まで幅広い
- conceal:証拠・事実・犯罪・不正など、重大性のある対象
そのため conceal を使うと、「悪意」「不正」「隠蔽」といった含みを持ちやすくなります。
例文:
- He concealed evidence from the police.(彼は証拠を警察から隠した)
- She tried to hide her fear.(彼女は恐怖を隠そうとした)

conceal のほうが緊張感ありますね。

うん、ニュースや裁判記事でよく見るよ。

感情に conceal はあまり使わない?

ほぼ使わないね。
そこは hide の領域だよ。
hideとcoverの違い:「存在を隠す」のか「覆う」のか
hide と cover は混同されがちですが、注目点が異なります。
hide は「存在が分からない状態にする」ことが目的です。
一方 cover は「上から覆う」行為そのものを指し、必ずしも見えなくなるとは限りません。
- hide:見つからない/認識されない
- cover:表面を覆う/保護する
そのため cover は、物理的な行為を淡々と描写する中立的な動詞です。
例文:
- She covered the table with a cloth.(彼女はテーブルを布で覆った)
- He hid the money under the floor.(彼は床下にお金を隠した)

cover だと「隠した感」は弱いわ。

そう、見えていても cover は成立するからね。

目的が違うんだ。

hide は「発見させない」がゴールだよ。
その他の類義語:disguiseやmaskとの違い
disguise と mask は、hide よりも具体的な「隠し方」に焦点を当てた語です。
- disguise:姿・身分・正体を変えて分からなくする
- mask:表面を覆い、本来の感情・性質を隠す
どちらも hide の一種と考えられますが、方法が限定的なのが特徴です。
例文
- He disguised himself as a guard.(彼は警備員に変装した)
- She masked her fear with confidence.(彼女は自信で恐怖を覆い隠した)

disguise は完全に変装ですね。

うん、見た目や立場を変えるイメージだね。

mask は感情寄り?

そう、心理描写でよく使うよ。
hideを使った自然な英語例文集
日常生活で使うhideの自然な表現
日常会話における hide は、「深刻に隠蔽する」というより、見せない・見つからないようにしている状態をカジュアルに表す動詞です。
相手を責める響きは弱く、「気まずさを避けたい」「心配させたくない」といった人間関係上の配慮が背景にあることも多くあります。
また、物・感情・事実など、対象を選ばず使えるのが特徴で、日常英語では最も登場頻度の高い hide の使い方と言えます。
例文:
- Don’t hide your feelings.(気持ちを隠さないで)
- She hid the gift in her bag.(彼女はプレゼントをバッグに隠した)
- He always hides snacks in his desk.(彼はいつもおやつを机に隠している)

思ったより、軽い感じで使えるんですね。

うん、日常会話だとほぼニュートラルだね。

相手をだます感じまではない?

「見せてないだけ」くらいの距離感だね。
比喩的に使われるhideの慣用表現
hide は、感情・性格・問題点など、目に見えない要素を比喩的に表す際にも非常によく使われます。
この場合、「存在しない」のではなく、表面上は分からないという状態を描写します。
特に文章表現では、「A が B を隠している」という構造で、心理や状況を分かりやすく説明できるため、説明文・エッセイ・記事で頻出します。
例文:
- His calm tone hid his fear.(落ち着いた口調が恐怖を隠していた)
- The simple design hides complex technology.(そのシンプルなデザインは複雑な技術を隠している)
- Her smile hides her insecurity.(彼女の笑顔は不安を隠している)

比喩だと、急に知的な感じになるわ。

文章表現では定番だよ。

見えないけど存在する」って分かりやすいね。

hide は説明力が高い動詞なんだ。
「情報を伏せる」「隠れたコスト」などの実務英語
実務・ビジネスの場面では、hide はやや注意が必要な動詞です。
というのも、「情報を隠した」という表現は、意図的に不利な情報を伏せたという印象を与えやすいためです。
ただし、慣用的に定着している表現もあり、それらは実務英語として自然に使われます。
代表例が hidden costs(隠れたコスト) です。
これは「最初は見えにくいが、後から分かる費用」という意味で、否定的ではあるものの、定型表現として広く使われています。
例文:
- There are hidden costs in this plan.(このプランには隠れた費用がある)
- Important information was hidden from users.(重要な情報が利用者に伏せられていた)
- Some risks are hidden in the agreement.(その契約には隠れたリスクがある)

hidden costs はよく見るわ

これは完全に定番表現だね。

でも hide 自体は強めですよね。

そう、だから他は言い換えを考えるよ。
ビジネスでhideを使う際の注意点(隠蔽のネガティブな響き)
ビジネス文脈で hide を使うと、「不誠実」「意図的な隠蔽」「説明責任の欠如」といった評価につながる可能性があります。
特に、
- the company hid …
- management hid …
のように組織が主語になると、非難・告発のニュアンスが非常に強くなります。
そのため、事実を中立的に述べたい場合は、次のような言い換え表現が好まれます。
- omit:省略する
- withhold:提供を控える
- not disclose:開示しない(最も無難)
例文:
- The company did not disclose the details.(その会社は詳細を開示しなかった)
- The information was omitted from the report.(その情報は報告書から省かれていた)

hide だと責めてる感じになるわ。

評価が一気に入る動詞だからね。

事実だけ言いたい時は危険ですね。

だから言い換えが重要なんだ。
まとめ
hide は一見シンプルな動詞ですが、
- 物理的に隠す
- 感情を表に出さない
- 情報・事実を伏せる
と、対象が変わることで意味の重さや評価が大きく変化します。
日常会話では比較的ニュートラルに使える一方、情報やビジネスの文脈では「意図的な隠蔽」という印象を与えやすく、言い換え表現を選ぶ判断力が重要になります。
hide を「便利だから使う」のではなく、「この場面で hide を使っていいか?」と一度考えることが、英語表現の精度を上げる近道です。

hide って簡単だと思ってましたけど、意外と奥が深いですね。

特に情報やビジネスでは慎重に扱う動詞だね。

逆に、日常や感情なら自然に使えるわ。

その判断ができれば、英語がかなりこ意味になるよ。

「隠す=hide」で止まらないのが大事ですね。

それができたら、もう中級者以上だよ。


hide って、単に見えなくする動詞だと思ってた。