作曲だけじゃない!composeの意味や多彩な使い方
compose は「作曲する」という意味で知られていますが、実際には音楽以外にも、文章・感情・技術分野など幅広い場面で使われる動詞です。
本記事では、「構成する・整える」 という共通イメージを軸に、compose の基本から実践的な使い方までを整理して解説します。
目次
composeの基本概要
composeの基本的な動詞の意味
compose は「作曲する」という意味で最初に学ぶことが多い動詞ですが、英語としてのコアは「複数の要素を意図的にまとめ、秩序ある形に仕上げる」という点にあります。
重要なのは、単に作る(make)ではなく、「考えながら整える」プロセスが含まれることです。
そのため、compose は次のような対象によく使われます。
- 音楽:音や和音を組み合わせて楽曲にする
- 文章:内容・構成を考えて文章をまとめる
- 思考・感情:乱れた状態を整理し直す
つまり compose は、
- バラバラな要素 → 意図的に配置 → 一つの完成形
という流れを含んだ動詞だと言えます。


近いけど少し違うね。
「考えて構成する」まで含むのがcomposeだよ。

じゃあ適当に作る感じではないの?

うん。むしろ計画的に整えるイメージだね。
名詞との違い
compose は動詞で、「構成する・作り上げる」という行為やプロセスを表します。
一方で、名詞形は完成した結果や中身に焦点が移ります。
主な関連語は以下の通りです。
- compose(動詞):構成する・作る
- composition(名詞):構成、作品、作文、楽曲
- composer(名詞):作曲家
英語では「行動」と「成果物」をはっきり分けて考えるため、ここを混同しないことが重要です。
例文:
- She composed a speech.(スピーチを作成した)
- Her composition was impressive.(彼女の作品は印象的だった)

compositionを動詞みたいに使えそうな気がする…。

英語ではそれはNG。
動作は必ずcomposeだよ。

完成品か、作る動きか、ってことですね。

その区別ができるとミスが激減するよ。
composeの読み方と発音
- 読み方:コンポーズ
- 発音記号:/kəmˈpoʊz/
発音のポイントは2つあります。
1つ目は、アクセントが後半の「pose」部分に来る こと。
2つ目は、最初の co- が弱く「クァム」に近い音になる点です。
そのため、日本語的に「コン・ポーズ」と区切るより、「クァンポーズ」 のように滑らかにつなげると英語らしくなります。

ずっと最初を強く読んでた…。

それ、日本人あるあるだね。
英語は後ろが主役。

アクセントを意識するだけで変わりそう。

意味が伝わりやすくなるから大事だよ。
composeの多彩な使い方と「構成する」の意味
音楽でのcompose=作曲
音楽分野における compose は、メロディー・和音・リズムなどの要素を意図的に組み立てて、一つの楽曲として完成させることを指します。
ただ音を並べるのではなく、全体の流れやバランスを考える点が特徴です。
- He composed this song last year. (彼は去年この曲を作曲した)
- She composes music for films. (彼女は映画音楽を作曲している)
クラシック音楽だけでなく、ポップス、ゲーム音楽、BGMなどジャンルを問わず使われます。

音楽だとやっぱりcomposeが定番ですね。

そうだね。
ただ「思いつきで作る」より「設計して作る」感じが強いよ。

曲全体を組み立てるイメージだね。

まさにそれがcomposeの核心だよ。
文章・メール・報告書でcompose=構成する・作成する使い方
文章分野での compose は、内容・順序・表現を考えながら文章をまとめることを意味します。
単に文字を書く write と違い、「構成」を意識した丁寧なニュアンスがあります。
- Please compose an email to the client. (取引先へのメールを作成してください)
- She is composing a detailed report. (彼女は詳細な報告書を作成している)
特にビジネスやフォーマルな文脈で使われやすい表現です。

writeでもよさそうだけが、何が違うの?

writeは行為、composeは内容を整理して組み立てる感じ。

だから仕事の文章で使われやすいんですね。

相手に伝える前提がある文章に向いているよ。
感情を整える表現 'compose yourself' の意味と使い方
compose yourself は「冷静になる」「落ち着きを取り戻す」という意味の決まり表現です。
怒りや動揺で感情が乱れた状態から、心を整えるイメージがあります。
- Please compose yourself. (落ち着いてください)
- He took a deep breath to compose himself. (彼は深呼吸して気持ちを落ち着かせた)
ここでも compose の「整える・再構成する」という意味が生きています。

人に対してもcomposeを使えるのが不思議。

感情もバラバラになった要素と考えると分かりやすいよ。

それを組み直す感じですね。

うん、比喩的だけど自然な英語表現なんだ。
技術・プログラミングや写真でのcompose活用例
専門分野でも compose は「要素を組み合わせて一つの機能や表現を作る」という意味で使われます。
プログラミング:
- compose functions(複数の関数を組み合わせる)
写真・映像:
- compose a shot(構図を決める)
どちらも、パーツを無作為に並べるのではなく、意図を持って配置する点が共通しています。

ITや写真でも同じ単語なんですね。

意味の核が同じだから分野を超えて使われるよ。

要素を設計してまとめる、ですね。

そう考えると全部つながるよ。
composeの例文で比較
日常会話で使える例文
日常会話では compose は「考えをまとめる」「落ち着きを取り戻す」といった、やや知的・落ち着いたニュアンスで使われます。
カジュアルすぎず、丁寧すぎもしない表現です。
- I need some time to compose my thoughts. (考えをまとめる時間が必要だ)
- He quickly composed himself after the surprise. (彼は驚いた後、すぐに落ち着きを取り戻した)
- She paused to compose her answer. (彼女は答えをまとめるために一瞬間を置いた)
感情や思考を「整える」場面で自然に使えるのが特徴です。

日常会話だと少し硬くない?

使いすぎなければ大丈夫。
落ち着いた印象を出したい時に便利だよ。

感情や考えに使うのがコツですね。

そう。物より「内面」に使うと自然だよ。
ビジネス・フォーマルでの例文と表現の違い
ビジネスシーンでは compose は「構成された」「丁寧に作られた」印象を与える動詞です。
公式文書や発言内容に使われることが多くなります。
- The manager composed a formal announcement. (マネージャーは正式な発表文を作成した)
- She composed a carefully worded response. (彼女は言葉を慎重に選んだ回答を作成した)
- This report was composed for senior management. (この報告書は経営陣向けに作成された)
write よりも「構成」「配慮」「完成度」を感じさせるのが特徴です。

ビジネスだとcomposeの方が良さそうですね。

うん。雑に書いた印象を避けられる。

フォーマルさを出したい時向けですね。

その通り。
場面選びが重要だよ。
composeのフレーズ集
compose を含む定番フレーズを意味と一緒に整理すると、理解が一気に深まります。
- be composed of ~:~で構成されている
例文:
- This team is composed of five members.
- compose oneself:落ち着く
例文:
- She tried to compose herself before speaking.
- compose an email / letter:メール・手紙を作成する
- compose music:音楽を作曲する
- compose a response / speech:返答・スピーチを構成する
どのフレーズでも共通するのは「要素を整えてまとめる」感覚です。

フレーズで見ると意味がぶれないですね。

核が同じだから応用が効くんだ。

「構成する」を意識すれば迷わなそう。

それがcompose攻略の最短ルートだよ。
まとめ
compose は「作曲する」だけに限らず、複数の要素を考えながら整え、一つの完成形に仕上げるという意味を持つ、応用範囲の広い動詞です。
音楽では楽曲を、文章では内容や構成を、感情では心の状態を整える──すべてに共通するのは 「意図的に構成する」 という考え方です。

最初は作曲の単語だと思ってた。

多い誤解だね。
でも核は「構成する」だよ。

だから文章や感情にも使えるんですね。

そう。そのイメージを持てば、composeはもう迷わないよ。


composeって、結局「作る」って意味?